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語句解説 - は行

 

鼻 腔 ( びくう、 英 : nasal cavity

 

 

 鼻の穴から奥にある、左右2つに分けられた空間のこと。私たちが想像する以上に縦にも空間を有する。

 

 

【もっと詳しく】

 私たちの身体は呼吸をすることにより、体内に必要な酸素を取り込み、不要になった二酸化炭素を体外に排出している(ガス交換)わけだが、それらの呼吸をつかさどる器官を「呼吸器」といい、大きく気道の2つに分けることができる。そして、鼻は気道の一つで、その鼻を構成する要素として鼻腔がある。

 

《 範 囲 》

 鼻腔は、ほぼ中央にある鼻中隔によって左右に分けられる形を取る。つまり、鼻腔は、鼻の穴である外鼻孔から始まり、鼻中隔によって左右に分かれていたものが一つになって(後鼻孔のすぐ後方)咽頭に移行するまでの空隙を言う。

 注意)「狭義」の鼻腔は鼻尖部にある鼻前庭を含めないように思われる。「船戸和弥のホームページ」にはいかのような解説が見られる。

 「鼻腔は鼻前庭と狭義の鼻腔とに分けることができる。」

  

《 構成する骨 》

 鼻腔は、ほぼ骨に囲まれる形になるので、全体的な形状は、鼻腔を囲む骨が形成する空隙(骨鼻腔)の形と等しいと考えられる。

 鼻腔を構成する骨および軟骨

・鼻骨 ・口蓋骨 ・篩骨 ・上顎骨 ・下鼻甲介 ・前頭骨 ・涙骨 ・蝶形骨 ・鋤骨

軟 骨
・外側鼻軟骨 ・大鼻翼軟骨 ・小鼻翼軟骨 ・鼻中隔軟骨

鼻腔の外側壁

鼻腔の内側壁

 

 

 

 

 

《 粘 膜 》

 鼻腔の内部は比較的厚みのある粘膜(鼻粘膜)に覆われているため、内腔はかなり狭い。また、その粘膜は呼吸部嗅部の2部にわけることができる。

呼吸部

respiratory

region

・ 鼻腔の大部分を占める。

・ 血管に富み、淡い紅色を呈している。特に鼻腔下部において静脈が発達している。

鼻甲介海綿叢」:下鼻甲介および中鼻甲介における豊富な静脈叢

キーセルバッハ部位」:鼻中隔の前下部の粘膜の静脈が発達していている部位のこと。腫れて出血しやすい。

イラストを掲載しているサイトT   イラストを掲載しているサイトU

実際の写真を掲載しているサイトT  実際の写真を掲載しているサイトU

嗅 部

olfactory

region

・鼻腔の最上部

・嗅覚に関する嗅上皮が存在している。

 

《 外側面 》

 鼻腔の平滑な内側面に対して、外側面は複雑な構造となっている。

鼻甲介:前後に走っている3つの突出部で、それぞれの下端は下方に向いて巻き、空気の通り道(鼻道)を形成している。

  

蝶篩陥凹 : 上鼻甲介の後上方、蝶形骨体の前方にある、上鼻甲介と鼻中隔の間にある狭い空隙

篩骨胞 :「船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

「中鼻甲介の下、中鼻道の篩骨迷路内壁の胞状に隆起した篩骨蜂巣からなる痕跡的な鼻甲介」

鈎状突起 : 半月裂孔の前方にある突出した部分。鈎状突起と篩骨胞で半月裂孔を挟む形になる。

半月裂孔 : 篩骨胞と鈎状突起の間にある裂け目

篩骨漏斗 :「船戸和弥のホームページ」には以下のような解説が見られる。

半月裂孔の前上方はややせばまって、篩骨迷路前部の中を下降する管状の篩骨漏斗に続いている。」

《その他》

総鼻道 : (common nasal meatus)「日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。

「鼻甲介の内側端には鼻中隔に達しないで、3つの鼻道は鼻中隔の両側で上下の方向に共通の空隙を作る。これを総鼻道(common nasal meatus)といい、後方は後鼻孔につづく。 」

鼻腔の外側壁の粘膜-T

鼻腔の外側壁の粘膜-U

鼻中隔の粘膜

《 交 通 》

 以下のものが鼻腔と交通または開口している。

副鼻腔  paranasal sinus

鼻涙管 nasolacrimal duct

 涙(液)を鼻腔まで通す道(涙道)の一つである鼻涙管が外鼻孔からだいたい 30o 〜 35o のところで下鼻道に開口している。

 ⇒「鼻涙管」の詳細ページへ

 

《 神 経 》

鼻粘膜呼吸部

眼神経三叉神経 第1枝 )

上顎神経三叉神経 第2枝 )

鼻粘膜嗅部
・ 嗅神経 ( CN V1 )

 

《 脈 管 》

動 脈

1. 蝶口蓋動脈 ( 主な枝として外側後鼻枝、中隔後鼻枝 )

2. 眼角動脈 ( 顔面動脈から )

3. 前篩骨動脈 ( 内頚動脈から )

4. 後篩骨動脈 ( 内頚動脈から )

 

静 脈
 動脈に伴走し、顔面、眼窩、口腔などの静脈と吻合する。
リンパ管

日本人体解剖学 (上巻) 」には以下のような解説が見られる。

「 粘膜固有層に網状に分布し、第2頚椎および舌骨の大角に沿うリンパ節(深頚リンパ節、咽頭後

 リンパ節、顎下リンパ節」に入るほか、耳下腺付近のリンパ節にも注ぐ 」

 

【関連イラスト】

模式図を掲載しているサイト

横の断面図(鼻腔・副鼻腔)のイラストを掲載しているサイト