四方山話

         

     

タイ・マレーシア フィットネス紀行/四方山話




チャトゥチャック・ウィークエンドマーケット

 チャトゥチャック・ウィークエンドマーケットはその名の通り土曜日、日曜日の週末だけ開かれるマーケットで、BTS高架鉄道のモーチット駅から徒歩で5分と、市の中心からも簡単にアクセスが可能である。
 衣料品、雑貨、陶器、生花、美術品、生き物(犬、猫、鳥、魚など)、などありとあらゆるものが売られていて、観光客のみならず、地元の人も「安いもの」を求めようと、たくさん訪れている。また、プロのバイヤーなどもここでいろいろと商品をそろえているようである。   帰国後、ネットでちょっと調べてみたのだが、店舗数が15,000とのことで、「そんなに多いのかな?」という気がしないでもないが、とにかく「たくさん」で実際に数えるのは無謀極まりない。
  しかし、こんなところに買い物好きの女性と来たらたまったものじゃないぞ。「うあー、これかわいー!」「やだー、あれもすてきー!」「きゃあー、これ欲しい!」「ねー、ね、見て見て、これチョーきれい!」と1日中付き合って歩かないとならない羽目になる。
  それくらい、このウィークエンドマーケットは買い物好きの人にとっては魅力ある場所なのだ。
  店舗の大きさも、一番小さいもので2畳弱、大きいものになると14畳から15畳くらいはあり、大小さまざま。
  また、店舗と店舗は隙間なく並んでいて、大きな通りに面していない限りはその間の通路は1mほど。そこを、商品を見ている人や、店員さん、荷物を運ぶ人、ただ通り過ぎる人など色々な人がすれ違うことになるので、移動するにもかなりのエネルギーを要する。
  さて、私が今回、このウィークエンドマーケットを訪れたのは、ただ何となく見に来たのではなく、普段お世話になっている人にお土産を買うためなのだ。横長の細い通路を右手にジーパンの専門店、左手に陶器の専門店と、キョロキョロしながら進んでいたときのことである。ある店の前を通ったときに、「ウソ!」と思わず愕然としてしまった。
  それはTシャツを扱っている店であった。デザインが一目で分かるように、壁にびっしりとTシャツが貼られているだが、ところどころに「100」と大きな文字で書かれた紙が貼られていた。
  通常、商品の周りに数字が書いてある紙が貼られていれば、よっぽどトンチンカンな人でない限り、それを「販売単位数」などのようには受け取らないはずだ。それは、商品の金額以外の何物でもない。
  つまり、その店の場合は、そのTシャツは100バーツということになる。
  「100バーツ?!それはないよ!」とかなり落ち込んでしまった。というのも、同じTシャツをカオサン通り(バックパッカーが集まる通り)で、1枚180バーツで買っているのである。
  10、20バーツの違いであれば致し方ないが、70バーツも違うと「トホホ」である。「やられた。」という感じ以外の何物でもない。しばらく落ち込んでいたが、しばらくして、また同じようなTシャツを扱った店の前を通ったのだが、今度は「M=140,L=160,XL=178」と書いた貼り紙があった。
  こうなると、それぞれの数字が何を意味するかは歴然として、私なりに納得できるものでもある。そうすると、「さっきの100という数字は金額ではなかったのだろうか?同じウィークエンドマーケット内でもこんなにも違うものか?」という疑問も出てくる。
  ただ、よくよく考えてみると、店の目に付きやすさが異なる。「100」の店は横長の通りの中央くらいにあり、サイズ別の表示の店は縦長の短い通りに面しており、店の前を通る人の数は、圧倒的に後者のほうが多い。
  つまり、「100」の店は人通りの少ないのを何とか安い金額でカバーしようとし、サイズ別の店は、人通りが多いのをメリットにし、あわよくば少しくらい高くても売れるのではないかという思いがあるように思われる。
  まあ、私の憶測に過ぎないが…、いずれにしても同じウィークエンドマーケットの中でも、結構、価格差があるのは事実のようだ。
 (歓楽街のパッポン通りにもみやげ物屋がぎっしりと並んでいるが、Tシャツの値段を聞くと、平気な顔して「450バーツ」などと言ってくるので、もう笑っちゃうしかない。)   一通りおみやげ物も買い、BTSの駅で帰りの電車を待っているとき、何気なくウィークエンドマーケットがあるBTSの路線の反対側に目をやると、広い駐車スペースとなっていて、車がびっしりと駐車してあった。
  ウィークエンドマーケットに車で来た人が止めたものであることは容易に予想がついたが、そこで、ふと思った。「あの車どうやって出すのだろう?」と…。
  場所によっては前にも、すぐ後にも駐車してあるので、前後の車がどかない限りは「発車不能」であり、どちらかのドライバーが帰ってくるのを待たなければいけないことになる。「いくらなんでもそれはないでしょう!?」などと思いしばらく観察していると、その答えが分かった。
  お国が違えば、当然、習慣等も違ってくるが、日本ではあり得ない光景である。タイはまことにおおらかな国だ。
  ※写真の説明文に答えがあります。


 

常夏のタイならではで、水に浮かせる造花。中にはキャンドルもありいい匂いを発している。



フルーツを模したもの。たぶんプラスチック製と思われる。



ここのウィークエンドマーケットには動物もかなりの種類が売られている。犬、猫をはじめとして、鳥類、爬虫類、魚類、リスやウサギなど。



BTS高架鉄道モチット駅から見た駐車場。前後、ほとんど間隔を開けず駐車されているが、どの車もサイドブレーキをかけていないようで、自分の車を出したいときは、前後の車を手で押しながらスペースを作り脱出するのである。



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