四方山話

インドシナ半島フィットネス紀行/日記 - ベトナムフィットネス紀行/日記

 

 

食 事 : 満マル


満まる

1回目の訪問

2回目の訪問

 

■ 満マル ■

「日本食」という意味では大阪王将で十分に満足できるし、大阪王将で提供していないような日本食を代表する寿司なども、グーグルの地図を使って検索をすれば、ホーチミンの中心部では何店舗も検索に引っかかる。また、今回は行くことはなかったが、「日本そば」でも、本格的な手打ちそばを提供しているお店は多くはないが何店舗かあるようだ。

 ただ、時には「枝豆とか焼き鳥で生ビールをグイっとやりたいな〜」となるのは、ビール好きの人間には、もう止めようがない衝動となる。そこで、またまたグーグルマップを使って「居酒屋」で検索をかけてみた。

 「日本人街」と呼ばれるレタントン通りを中心に10店舗ほど検索結果として地図上に表示された。10店舗も検索結果として表示されると、「さて、どこにしようかな〜」と迷うところだが、そんな時に便利なのが左サイドに表示される各店舗の評価になる。各店舗ごとに星による評価がされていて(最高は星5つ)、利用した人のコメントや、場合によっては利用した人の料理や店舗内や写真投稿なども見られるので、お店を決めるうえでの手助けとなる。

 さて、10店舗ほどの検索結果の中で、星の評価が4.3で(最も多いところで4.7というのがあった)、評価した人の数がダントツに多い(82人で、その次29人)がお店があった。それが「満マル」であった。レタントン通りから少し離れたところにあるが、これはもう行って自分の目および舌で確かめてみるしかないわけである。

 現地のお店の紹介の前にちょっと「満マル」について調べてみた。正式名称は「屋台居酒屋 大阪 満マル」のようで、関西を中心に(29店舗)、関東(6店舗)、北陸(2店舗)、中国(7店舗)、四国(1店舗)、そして九州(5店舗)とそこそこの全国展開となっているようで、海外はホーチミンの2店舗のみとなる。

 ホーチミンはホーチミン店およびホーチミン2号店の2店舗だが、グーグルマップの検索ではホーチミン2号店は表示されなかったため、私が行ったのはいわゆる1号店にあたるホーチミン店だけである。

 

■ 1回目の訪問 ■

 タクシーから降りると、その降りた場所からお店の入り口までは7〜8メートルは離れているのだが、店のドアのところで待機していた女性は、私が入ることを確信したのか、ドアを開け「いらっしゃいませ」という感じで私を店の中へ誘ってくれた。店の中に1歩足を踏み入れると「いらっしゃいませ!」という元気な掛け声が店内に響き、まさに日本の居酒屋そのままである。
 おそらくマネージャーと思われる30代半ばくらいの日本人の男性が近寄ってきて「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」と聞くのでうなずくと、「お席のほうはカウンターとテーブルどちらにしましょう?」とき聞くので「別にどっちでも…」と答えると、壁側のテーブル席に案内してくれた。そして、「お飲み物は?」と聞くので「ビールをお願いします」と答えると「ビールはサッポロ、ハイネケン、シンハービール?がありますが」というのでサッポロビールを注文した次第である。
 その日本人の男性によると、「満マル」のホーチミン店は約2年ほど前にオープンしたらしく、もともとは関西を中心に30店舗ほど、東京にも4〜5店舗ほどあるとのこと。私が訪れたのは火曜の夜の8時過ぎくらいであったが、結構盛況で「流行っているみたいじゃないですか?」と言うと、いかにも関西人らしく「まあ、ぼぼちぼちですね…」との答えであった。
 料理のほうは枝豆、フライドポテト、そして海鮮チャーハンを注文した。チャーハンあたりは、多少現地の人が好む味付けになっているのかとも思ったらまったく日本で食べる味付けで、違和感なくい胃袋に収まっていった。

 ビール2杯(中ジョッキよりも若干少ない程度)、チャーハン、枝豆、フライドポテトで約900円くらいの出費となった。大満足である。

 ⇒ 店舗正面の写真を掲載しているサイト

 

・ 店内の様子

 おそらく、客の8割から9割は日本人だと思われる。それだけではなく、客が来店した時やオーダーが入った時に出す店員の元気のよい日本語の掛け声を聞いていると、すっかりホーチミンにいることを忘れてしまう。

・ まずはビール

 いや〜、やっぱり「生」は美味しい。

■ 2回目の訪問 ■

 再び「ラーメンが食べたい!」となり、1回行った「大阪王将」に行こうかとも思ったのだが、結局「確かラーメンはなかったような気がしたけど…」と思いながらも「満マル」に出かけた次第である。
 一応、メニューを見て確認したが、やはりラーメンはなかった。ただ、身体が麺類を欲していたので、その代わりとして「鍋焼きうどん」(80,000ドンで約400円)を注文した。さて、その味の方だが、最初に一口汁を口の中に入れたとき「気持ち期待していたのとは違うかな?」というところはあった。ただ、うどんの味付けは、日本国内でも「地方によって違う」というのをときどき耳にしたりする。特に関東と関西では違うようである。(関西の方にも行ったことはあるのだが、もう25年近く前の話で、その時うどんを食べたかどうかなど記憶に残っていない)

 よって、その期待していた味と「ちょっと違うかな?」と思ったことが、それが「ベトナムだから」違うのかどうかは定かではなかったが、決して「不味い」というわけではなかった。何回かうどんを口の中に入れているうちに、すっかり味にも慣れ完食した次第である。そして、今回もおつまみとして枝豆を注文した。
 鍋焼きうどんを食べ終えて、枝豆をつまみにしてゆっくりとビールを飲んでいるとスタッフの一人の女性が「流暢」とまではいかないが、「かなり勉強したんだろうな〜」と思われる日本語で話しかけてくれた。
 女性:この前も独りだったし、寂しいですね。
  私:まあ、一人で旅行しているので…。日本語、上手ですね。どこで勉強したのですか?
 女性:私、日本にいたことがあります。
  私:そうですか?勉強しに?
 女性:いえ、働いていました。
  私:そうですか。えっ、日本のどこで働いていたのですか?
 女性:岡山で3年間働いていました。
  私:岡山で…?。えっ、どんな仕事をしていたのですか?
 女性:(すると女性はおしぼりの入っていたビニール袋を指して)こういう袋を製造していました。
この女性は、技能実習制度を利用して日本で働いていたに違いない。確か期間は3年だったはずである。ベトナムからの技能研修生は多く、男性などは建築現場などでかなり活躍していると聞く。確か、「3年」という期間も「せっかく技術が身に付いたところなのに、期間がきたので帰国しなければならない」ということで見直しが検討されているはずである。
 その女性は、まだ「満マル」で働き出してから半年に満たないようではあるが、「一応、マネージャーなんです。名刺も今、作ってもらっています」とのこと。この日は土曜日とあって、店内はにぎやかで、けっこう現地の人と思われる人も見受けられた。私が「お客さんはベトナム人も多いのですか?」と聞くと、「7割くらいは日本人です」という答えが返ってきた。パーティーで利用する客もときどきいるようで、この日はアメリカ人の30人の団体が2階でパーティーをしているとのことであった。

 まあ、雰囲気に関しては好き嫌いがあるので、同じ日本人でも「賑やかすぎて落ち着かん!」と言う人もいるかもしれないが、現地在住の日本人が、ホーチミンの喧騒をひと時忘れられる場所の1つになっていることは間違いあるまい。

 

・ 鍋焼きうどん

 まさかホーチミンに来て鍋焼きうどんを食べるとは想像もしていなかったが、十分に美味しくいただいた。これでえび天が入っていたら最高なのだが…。

・ 巨大ビリケン

「屋台居酒屋 大阪 満マル」を運営しているイーファクトリーという企業は「飲食業界初?」のビリケンオフィシャル企業とのことだ。