四方山話

     

インドシナ半島フィットネス紀行/日記 - プロローグ

 

「 旅行保険(その3)」


 特に病名を告げられたわけではなかった。おそらく単にカゼを悪化させたのだと思う。寒気がするのにダイビングをしたのがマズかったのだろう。半日ほど寝ていると体調もかなり回復し、自分で歩けるくらいまでにはなった。もちろん、ハワイまでの帰りの便は決まっていたのでどうしてもそれに乗らなければならなく、体調がすぐれないからと言って便を変更するわけにはいかなかった。というのも、当時、日本からタヒチに行くには以下の2通りの方法しかなかったのである。

1. 直行便を利用する。(週1便)

2. ハワイ経由で行く。(日本からハワイへの便は数えきないくらいあったが、ハワイからタヒチへ行く便は週1便のみ)

 最初は直行便で行くつもりでいたが、旅行会社の人に「直行便はほぼ新婚旅行で埋まってしまうのでよっぽど早めに予約をしない限りは無理です」と言われ、「まあ、ハワイも行ったことがないので…」ということでハワイ経由で行くことにした。それでも週に1便しかなかったわけである。

 つまり、その週1便に乗れないということは早くても次の便は1週間後になってしまう。しかも「空席があれば」という条件付きになる。そのことを考えると、「何が何でも予定通りの便に乗ってやる!」という選択肢しかなかったわけである。「それに乗れない」と言うのは、これはもう死活問題以外の何ものでもなかった。

 だから、「あ〜っ、身体がダルい〜」と思いながらも何とか予定した便でハワイのホノルルに向かい、そして次に、これも予定していたように、国内便に乗り換えてハワイ島に向かいで3日間過ごしたわけである。もちろん、帰りのハワイは良い思い出など一切残っていない。ホノルルから国内線に乗り換えるのに3時間ほど時間があったが、この待ち時間が辛くて仕方がなかった。そして、ハワイ島のホテルに宿泊したわけだが、一歩も外などすることはできず、ほぼホテルのベットに横になっていただけであった。(まあ、空港で待つよりは楽であったが…)それでも何とか当初の計画通りに帰国した次第である。以上の経験から旅行保険の大切さを実感した次第である。

 もちろん、今回もすでに旅行保険に加入している。ウエブ上で手続きができるので非常に楽である。申し込んでから4,5日で保険証が送られてきたので、同封された手引書の冊子をパラパラとめくっていると、最後の方のページに何重にも折りたたんであった用紙が挟まっていたので「何だろう?」と思って広げてみた。すると、「海外旅行傷害保険保険金請求書」であった。つまり、保険金などを請求するときに保険会社に提出する用紙になるのだが、それを見て「あれっ?」と思ってしまった。

 どういうことかというと、おそらく通常の保険金の支払いの流れとしては以下のようになるはずである。

   

 ただ、タヒチに行ったときは上で記した手続きは一切行っていない。現地で直接、セスナ機のチャーター代や病院での治療費を請求されたことも全く、請求書も書きようがないわけである。チャーターのセスナ機まで飛んでいるわけだから「サービスですよ!」などいうこともあり得ない。

 よって、想像するに、現地で私の治療などにあたってくれた関係者が、私を介せずに直接保険会社とやり取りしてくれている以外に考えようがないのだが、ちょっとミステリーではある。ただ、思い出してみると、フランス領のタヒチに行くということで、「たしかフランスの保険会社の保険に加入していたのではないかな〜」という気がしないでもない。今となっては、もう確かなことは分からないが…。

 さて、今回は旅行者保険の比較サイトで調べて「損保ジャパン日本興亜」の「OFF」という保険に入った。保険費用は保険料は保証内容は以下になる。

傷害死亡
傷害後遺障害
治療費用
救援車費用
疾病死亡
個人賠償責任
携行品
3,000万円
3,000万円
2,000万円
2,000万円
3,000万円
1億円
50万円