プロフィール
       

トッピクス-バイク・国内ツーリング

 

 

 

  バイクに乗っている人が全てそうではないと思うが、特に大型のバイクに乗っている人にしてみると「いったいこのバイク、何キロ出るのだろう?」などと思ってしまうことは1度くらいはあるのではないだろうか。私は16歳で免許を取って社会人になるまでずっとバイクに乗っていた。まあ、高速道路などもたまには利用することもあったが、今までは一般道も含めてそれほどスピードを楽しんだ記憶がない。(ただし、コーナーを攻めることはあったが…)

 しかし、この旅で九州の高速道路を走っているときに「どれだけスピードが出るだろう?」とふと思ってしまった。後部座席にお尻を移動し、タンクに胸をつけてなるべく風の抵抗を受けないようなポジションを取り、アクセルを全開にした。90キロ前後で走行していたものが、100、110、120と瞬く間にスピードは上がっていった。それに伴いエンジンは唸り始め、風の抵抗は強くなっていく。

 ヘルメットのアゴの部分はタンクにつくほどなるべく低い姿勢を取ったが、もちろん顔を伏せておくわけにはいかない。上目遣いで車線を確認していかなければならない。メーターの方は、150、160となり、170を過ぎた時点で、メーターの針は前後に微妙に揺れ出し動かなくなってしまった。そこで「もう限界だな!」ということでアクセルを戻し、少しずつ状態を起こして通常の運転ポジションを取った。

 しかし、今から思うと非常に危険な行為である。とてもじゃないが、今の私にはできない。事故を起こさなかっただけでも幸運だったと思わなければならない。

 私の高校時代の友達に飛ばすのが好きなものがいる。高校時代は二輪車の免許を取らず、四輪車に乗っていた。その時は、それほど「スピード狂」というイメージはなかったのだが、高校をして自動車整備の専門学校に進み、大手メーカーの整備士として働き出した。

 社会人になって自分の自由になるお金が増えたためか、自分の自動車をラリー仕様にし、飛ばす快感を覚えてしまったようだ。一度、「山にドライブに行こうよ!」と誘われて、彼の車に4人乗って出かけたことがある。私は後部座席に座ったのだが、とにかく山の狭い道をラリーでもしているがごとく飛ばすのである。私はそのスピードに耐えかねて、「もう止めてくれ!」と叫んだ次第である。

 そんな彼が、今度は中年になってからバイクに目覚めてしまったのである。若い時と違い、今では2人のお嬢さんの父親である。大型二輪の免許を取り、1300ccのバイクを乗り回ましている。ここ2年くらい会っていないが、最後に会ったときは「この間、東京アクアラインに走りに行ったら、200キロ超えちゃったよ!」などと言うものだから、思わずため息を出してしまった。しかも、彼は現在は整備の仕事には就いていず、何と仏門の世界に入っているのである。まあ、悪い知らせは入ってこないので、毎日お経を唱えているのだと思うのだが…。

 さて、私もしばらくバイクには乗っていないのだが、「いつか乗れたら」と思っている。ロングツーリングをするつもりはないが、街中を走るだけでも気分転換になるはずである。何となく「バイクに乗っている人=若い」などというイメージがあるような気がする。60歳や70歳になっても大型バイクが自由に操れるように体力は備えておこうと思う。それには日々の努力が必要。「年だからこそ鍛える!」をこれからも実践していくのみである。

 

備考