四方山話

     

インドシナ半島フィットネス紀行/日記 - ベトナムフィットネス紀行/日記

 

 

戦争証跡博物館


  

 戦争証跡博物館は、ホーチミンの中心部(3区)にあるベトナム戦争に関する博物館となる。1975年4月30日、北ベトナム軍がサイゴン市内に突入したことを受けて、南ベトナム政府は戦闘の終結と無条件降伏を宣言した。そして、米軍が本格的に参戦して約10年後にベトナム戦争は終焉を迎えることとなった。

 ※ベトナム戦争は「宣戦布告なき戦争」と言われ、始まった時期には諸説があるようだ。

 「犠牲者はどれくだったのだろう?」と思って調べてみたのだが、かなり資料によってその数字が異なっていて、南北のベトナム人戦士および民間人だけでも200万とも300万とも言われている。また、ベトナム人以外では、最も多いのがアメリカ軍の5万7000人〜8000人、ついで韓国軍の4,407名、中国人民解放軍の1,119人となる。その他としては、オーストラリア軍、タイ群、フィリピン軍、ニュージーランド軍などが挙げられる。)

 15年前に初めてホーチミンを訪れた時も訪問しているはずだが、なんとなく戦車の前で写真を撮った覚えがあるだけで、それ以外はほとんど記憶に残っていない。よって、「またちょっと見てみるか!」と、体調も万全ではなかったが出かけてみた。

 

・ 戦争証跡博物館の建物

 メインはこの3階建ての建物になる。各フロアがいくつかの展示室に区切られていて、写真や戦争で用いた武器などを展示している。

・ 屋外展示物

 博物館の敷地には、当時戦争で用いられたヘリコプターや戦車などが展示されている。北ベトナム軍が用いたものだけかと思ったら、写真の大型のヘリコプターなどは米軍のものであった。

・ 15年前に訪問した時に撮った写真

 「15年前に行ったときも、確か戦車かなにかの前で写真を撮ったと思うのだが…」と思って、いろいろとPCの中のフォルダーを捜していると当時撮った写真が出てきた。おそらく上の写真と同じ場所だと思うのだが…。

・ 安全への逃避

 展示内容に関して細かく書いていくつもりはないが、目をそむけたくなるような写真も数多く展示されている。この戦争証跡博物館はホーチミンで人気観光スポットの一つで、たくさんの世界中からの観光客のみならずベトナム人も連日訪れている。

 展示品の写真を見ていると「どこかで見たと思うのだけど…」という写真があった。日本人の戦場カメラマンである沢田教一氏が撮った写真である旨の日本語の解説文があった。写真の題名は「安全への逃避」で、彼はこの写真でピューリッツァ賞を受賞している。ただ不幸なことに、受賞から5年後、プノンペンの南約30qの国道で何者かに狙撃されてこの世を去った。享年34歳であった。

・ 統一会堂

 戦争証跡博物館のすぐそばにある旧南ベトナム大統領官邸で、ウィキペディアには以下のような解説が見られる。

「1975年4月30日のベトナム戦争終結時に、サイゴン市内に突入した北ベトナム軍の戦車が当時は大統領府であったこの建物のフェンスを破り突入、南ベトナムの首都サイゴンは陥落した。その際の映像は「一つの国が消滅する瞬間」として全世界に配信され有名となった。現在でも、その当時のソ連製の戦車が敷地内で展示されている。」

 ⇒ 戦車がフェンスを破り突入する写真

 ⇒ 大統領官邸から脱出しようとヘリコプターへ急ぐ人々

 今回は中には入らず外からの写真撮影のみとなった。