四方山話

     

インドシナ半島フィットネス紀行/日記 - プロローグ

 

はじめに


 2017年の年明けを迎え1ヶ月近く経とうとしている。寒さも日に日に増し、豪雪地帯と呼ばれる地域では「最強の寒波」の襲来により大きな被害が出ている所もあるようだ。ただ、東京で暮らしている分には「寒くなってきたな〜」と思いながらも雪による被害は非常に限定的で、ニュースなどで雪の被害をこうむっている地域の映像を見て「大変だな〜」と思いながらも、どこか少し遠い地域で起きているような感じがして、本当の大変さはなかなか実感できない。

 また、おそらく今年になってからニュースなどで「ドナルド・トランプ」という名前を聞かない日はないくらい、テレビや新聞などのマスメディアにおいて毎日のように目にし耳にしている。つい先日、就任式を終えたばかりの第45代アメリカ合衆国の大統領である。「メキシコとの国境に建設する壁の建築費用はメキシコに払わせる」とか「メキシコに工場を移転する企業には高い関税を課す」とトランプ節が炸裂し、我が国を含め多くの国々が彼の一挙手一投足を注視している。私個人としては「やれやれ、いつまで続くことやら…」という気がしているわけである。

 さて、話を本題に移すことにしよう。2016年、50年以上住んでいた自宅を建て替えた。少し朽ちかけた家であったため、ところどころ床はたわみ、すきま風も当然のごとくあり1月から3月の乾燥時には自宅の前にある畑からの砂ぼこりはもろ家の中に入って来て、毎年、冬の乾燥期には「今年もまた嫌な季節がやってきたな〜」と少し憂鬱になった。

 まあ、ところどころガタは来ていたが、雨漏りなどはすることもなく最低限の生活は送れていたので「まあ、いいかっ…」くらには考えていたが、いつかは訪れるだろうと思われる「大地震」のことを考えると、これはもう「倒壊保障住宅」であった。また、母親も80歳を過ぎ高齢になっていて、冬の寒さやトイレや入浴といったちょっとした日常生活での動作を考えても「さすがにこのままずっとというわけにはいかないな〜」となり建て替えを決心した。

 住宅に関しては私なりに「こだわり」があったが、どうも家族の一人が連れてきた建築業者とフィーリングが合わなかったし、家族間でもいろいろとゴチャゴチャあって、途中からは「もうオレは口出ししないので…」と戦線離脱をしてしまった次第である。

 まあ、今から思うと私の寛容のなさも原因の1つだったのだろうが、建て替えに関しては「もう口を出さないから!」と戦線離脱したとは言っても、「こんな家にしたい」というこだわりがあっただけに、それなりにストレスを抱える日々を過ごしたわけである。そんな中、「気分転換にちょっと海外に行ってフィットネスしてこようかな〜」とふと思ってしまった。

 それまでは、ここ数年「海外に行く」などということはほとんど考えたことがなかった。しかし、一度思ってしまうとどんどん「行きたい」という思いが膨らんでいき自制が利かなくなり「旅行費用も多少手元にあるし、行っちゃうか!」となってしまった。もう、ほとんど病気なので、こればかりは自分でもどうすることもできないわけである。

【 以下は前回のフィットネス紀行の時の写真 】

 韓国や台湾はもちろんのこと、タイやマレーシアあたりでも、日本にあるものと遜色ないくらいの設備やスタジオエクササイズが充実したフィットネスクラブが存在していた。もれらは、もちろん裕福な人たちのためのものではなく、一般の人たちが気持ちよく汗を流す場所となっていた。

・下はバンコクの「California Fitness Wow」のエントランスの写真で、当時はバンコクだけでも何店舗かあった。おそらく現在は「California Fitness & Yoga」という名称になっていると思われる。

     

・下はプーケットに行ったときに利用したジムでの写真。さすがに地方都市に行くと設備が整ったフィットネスクラブを見つけるのは難しい。ただ、タイだけではなく、ベトナムのフエやインドネシアのバリなどもそうだったが、首都から離れた観光地あたりでも地元の小さな筋トレジムは必ずあるものである。ビーチなどでは旅行者が利用することも多い。もちろん、設備はそれなりで、過度な期待は禁物だ。

    

・下はマレーシアのクアラルンプールで撮ったもの。どこか商業施設の前で撮ったものだと記憶している。どこのクラブも会員の獲得には力を入れている。地下鉄の通路などにデスクを設けて勧誘をしている場合もあるし、以下のように商業施設のイベントスペースなどを利用してデモを行うこともある。